まいったな、会わなくていいはずなのに、という一言を私自身で反芻して消えない火を消そうと頑張ってしまっている。無駄な抵抗というやつだ……私はいつの間にか恋愛のただ中にその人と共に居て、あの人もきっと私が欲しいはずなのに、なのになのになのになのに……と、言えないからでなく言わないでいるだけで、こんなに苦しい。
メッセージが来たら、素直に反応せず、どこか他人事のようにうわの空で、いくつも空を探すような、青空を手探りしつつも、その人を求めている。待ちぼうけ。電話で苦しむなんて、そんな恋の徴(しるし)を私がまさか見せるとは思っていなかったのに。そんなの、今だって信じていないのに。
じゃあ付き合う?
あなたが好きです。
言われたら嬉しいのは後者。これだけはたしか。