また終わるために

いっしょにすごしたときめき

2022-08-13から1日間の記事一覧

【小説】友人

爪切りは、めんどくさいけども、両手の爪が長いままだと、習っているピアノにも不利だし、なんとなく調子が出ないんだ。だから、今朝全部そろえて短くした。 とくに不調はないかもしれないけれど、毎朝眠くて、毎週木曜日の学年集会はうっとうしい気持ちにさ…

【小説】嵐の女神

まきな、ごめんね、ごめんね・・・・・・。 深夜の車内はひんやりしていて、空間というより、空洞のように感じた。母親の声が涙にぬれて、ごめんねを繰り返す。 左腕に包帯が巻かれていて、これが母親の腕か、と思った。私は眠い深夜に父親の車に乗せられて父親の…

好きだけど/好きだから

私はあなたを好きだけど、あなたが私の恋慕に気づいたとき、正気が保てないであろう関係の破壊が怖い。私はあなたに近づく。喜びを感じる。私はあなたから遠のく。あなたはいぶかしげに私を振り向き、私は非常に答えをなくしてしまった子供のように途方にく…

世界がむごいやり方で私を愛するから

自分を傷つけてやりたくて、ぶろぐを書くことを思いついたのだけれども、それはあながち間違いじゃない。書くことは、間断なき破壊との闘いなのだから。 私は中学生のころ、とても孤立していて、修学旅行すらひとりでみてまわるという学生生活でひとりでいる…

近づく程に、遠くなるみたいだ

男女はそれぞれ別の存在で、互いが互いの異性に対しあこがれを抱くという事自体がまず矛盾をはらんでいるんですよ。 あこがれはもっとも理解から遠い感情であるにかかわらず、もともと遠い存在である対局の異性にあこがれを抱く、ということは、より遠くに相…

永遠といちにち相手と話していたい

永遠と一日、のいいところは、永遠、ときりなく言いつつも、一日のうちでのものだというリミットのあるところかもしれない。 だけど、永遠といちにちとは、夕焼けに照った川がえいえんにはちみつのようにとろりと時間として流れていくことのようだろうなと思…

眠剤と拮抗してみたらどうなるか

眠剤3粒服薬。眠気がすっ飛んで、ストレスなくなり、とてもハイな気持ちになる。 不健康だと思う。 誰彼構わず、私はきゃぴきゃぴとうざがらみしにいく。ついったーで。ふぉろわに。 軽薄になる。それはわかる。ほしい喪のまとめ買いしたくなる気分だ。 さい…

あなたの隙を私の好きが梳いていく

好きなんですよね、出会った男性はよっぽどルックスにピンとこない方以外、たいてい好きで、私の中ではすでにそのひとは私の元彼ってことになってんですよ。 そうしないとうっかり隙を梳いていく、同時に私はあなたへの好きの気持ちを梳いていく。そうして好…