また終わるために

いっしょにすごしたときめき

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【小説】電話、電話、電話・・・・・・ ①

私が携帯電話をスマートフォンに替えたのは、ほんの2、3年前のことで、それまではフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)を使用していた。 けど、LINEもできない上に、私は夫へのSMS(ショートメーリングサービス)だけで月々の支払いがスマートフォンの契約と…

父親、その②

生きても死んでも私の人生に仇なすものという認識がある。父親の話だけど。 父親は数日前私に白々しく「ご様子伺い」の連絡をしてきた。元気か、と思ってと彼はエクスキューズした。何か用かとすぐさま牽制した。私は本当に貧しい女だ。 「お父さん、癌になった…

父親

まず私の人生に現れたもっとも私を見抜かなかった男性登場人物の筆頭が、父親である。 私の人生には、私を見抜いた男性が1人としていない。なんてさびしいことだろうな、と思う。ひとりくらい、居てくれてもいいのに。しかし、恋人関係においてですら、誰ひ…

にゃん

文章を書き切ると生きててよかったと実感できるので、軽い躁状態になって、たとえばお洋服を10000円以上注文したりしてしまう。実際今してしまった。 躁状態になると、フォロワッサンに迷惑かけてしまったことがあるから、手痛く負けているにもかかわらず私…

眼差しと所有 ~嫉妬とはなにか~

ユダヤ人諺にこんなのがある。 「嫉妬は100の目を持っていてそのどれもが正しくない」 私にとって嫉妬してくる人間がウザくて堪らないのは、その100の眼差しという超弩級の所有をしつつ、私の承認を全く得ないという関係性および構造を容認する点なんだよな、…

所有とはなにか

まず結論からいえば、所有とは眼差しであり、特に私が最近絶賛気にしまくり中のSNSにおける所有-被所有と眼差し-身体性について、考えたことをメモしていこうかなあ~と。 【目次】 ①SNSにおける所有-被所有「身体性と眼差し」②セクハラはなぜキモイか③キモく…

清らかな狂人

「それがどうした」「そんなもんだ」 手帳持ってて制度的に「障害者認定」に組み込まれている私は、父親にとってショックだったらしく手帳を持っている事実を私から打ち明けた時、絶句していた。 ばかめ、と思った。私は何を今更、と思ったのである。17年もうつ病…

【小説】愛を探し、会いに迷い、アイを知り ③ ~伝聞と嘘と、本当の話~

夢の途中、マフィは目をさました。自室でうたた寝をして、夢を最後まで見送ったことがない。いつでも途中で途切れ、ああまだ私は死んでいなかった、と取り残された気持ちになるのである。友人が、何か言っていた気がした。しかし、もう幻である。すべてはも…

【小説】愛を探し、会いに迷い、アイを知り ② ~伝聞と嘘と、本当の話~

まきのまきなは、2度結婚し、そして、その両方をうしなったのだった。つまり、離婚を2度経験している。しかし、どちらの相手も海外のひとだったので、戸籍はきれいなままである。一度目は10年間一緒に連れ添ったひとがいた。韓国の男性だ。まきのはこの経…

【小説】愛を探し、会いに迷い、アイを知り ① ~伝聞と嘘と、本当の話~

まきのまきなは正直、愛をまっすぐに信じ、表現するマフィがうらやましかった。 私は嫉妬を知らないといいつつ、うらやましいという感情を知っている、そして私憤を義憤にするという作業をもしかしたら無意識に組み立ててしてしまっているのではないだろうか…

秋の風は、忘れかけた人を運んでくるのか

ふいに忘れかけていた人を想いだす・・・・・・秋の風は夕暮れと一緒に、その人を運んできて、心の隙間を吹きぬけていく・・・・・・秋の風は・・・・・・。 とてもさびしい。夕暮れのグラデーション。あれを瞼に塗れば、涙は乾くのか。 とてもわびしい。女性はそんな言葉を言…

【和訳】eyes on me

【まきのまきな訳=解釈6:訳4】 私が私の歌を 歌うときはいつでも ステージの上で、ひとりきり 聞き届けられるよう願った 言葉たちを口にするときはいつでも あなたは私に頬笑んでくれた それは本当に現実だったのか、 ただの私の夢だったのか ほんのちいさ…

私はここで、

私はここで、独りの夜を埋める喪の仕事をするだろう。 私

やさしくされているという証拠をどこまでも追求する日

イフェクサーという薬が処方されて、1か月弱服薬したけども、落ち込みすぎて、ベランダは飛び込みの引き金に、電車も飛び込みの引き金に、大通りを走る車も、同じ。自殺チャンスの目につく日が続いて苦しくてたまらなかった。そして、憂鬱は大きな雲でブレイ…

さくっと、愛を

さくっと終わらせましょう、と言われてなにいってんだよ、と怒りたくなった。 というか怒ってゐる。私と彼氏の恋についての助言(のつもりのなにか)だったから。 むしろ聞いてみたかった、長年でも短年でも、恋や愛を”さくっと”終わらせるひとの人格を疑わな…

友情の謂い

たまにひとと疎遠になると、さよならといって自宅に戻る途中に不安になったりもするし、もしかしたらそれが永遠のさよならになったりもするだろう。じんせいはなにがおこるのかわからない。なにがおこっても、おかしくない。なぜなら人生という所与じたいが…

【小説】ヴィーのキス ~伝聞と嘘と、本当の話~

ヴィーが言った。俺はマフィが好きだけど、まだ曖昧な感情のままな気がする。愛に関して証明できるまで、なにもしたくないし、どこにも行きたくないんだ。だから、元カノのそばにいたままでいる、と。 学者肌のヴィーは、愛についてグラデーションがあると思…

【小説】トモエの心臓2 ~伝聞と嘘と、本当の話~

マフィはくせ毛で、色も白く、少し西洋の血が入っているらしい。私はそれをマフィから今聞いて、浴衣姿の彼女がなんだかレアな玩具の人形のような心地がした。 ここの料理、美味しいね。私、韓国料理って1番好きだな、とマフィが言った。唇をすぼめて、やや…

【小説】トモエの心臓 ~伝聞と嘘と、本当の話~

トモエはバイ・セクシャルだ。女性という生物学的定義があり、戸籍の上でも女、とされているものの、恋愛パートナーには女性も含まれるし、もちろん男性も含まれる。トモエにとっては、相手の性別よりも、自分がその相手にどのくらい憧れと焦燥を抱くかとい…

【小説】T周辺 ~嘘と伝聞~

マフィは言った。私はなんでも決めつけるの。そうして心の平安を得るの、と。学者肌のヴィーは、「それは株式用語で予断の罠というのだよ」という見当違いの返事をした。マフィは、私と目を合わせてやれやれ、と肩をすくめた。 私たちはいわゆる機能不全家庭で…

夏の忘れ形見

冷蔵庫の中にある、馬鹿みたいにストックしておいた玉ねぎについて考えると本当にさびしい気持ちになる。 私はひとりきりで過ごしていて、楽しみと言えば言葉の羅列と生活用品の買い物、そして週末の友人と一緒に行く鳥取。結構あるじゃねえか。 秋は、夏の…

where im calling from ~帰りたい、カエリタイ~

絶望が深まるとblogの更新も進む。そう気づいたことがあった。絶望は特に悪いものとは思わない。期待や希望、これは少し気をつけないといけなくて、特に期待、貴様だ。 期待の裏には失望しかないですよねえ。処方からイフェクサーを除いてもらって、元に戻し…

なんてこった、少しばかり良心的ではないか!

以前も述べたが、少しばかり良心的であることや類型的一般性というのは、ある意味でとても狂気的なのである。 「フツーってなんだろう」という中学生みたいな問いをためしに出してみよう。フツーについて考えることこそ、最も狂気なんだから。 私は日本の類型…

愛の告白 ~テュケー~

何でもかでもボーイ・ミーツ・ガール的な恋愛文法に還元しなくていいんだなと思うと、すこし生き方の幅がひろがる気もするが、それはある意味ではとてもさびしいことなのではないかと考えてしまう……私は、ときメモ脳だから。 だからって、しようと思ってする…

人が恐ろしい

私は来るものを拒んで去るものの背中を押すタイプなんだよ。わかってるんだけど、もう人が信じられない抜き差しならぬ事態になってしまって、そうすることが多い。 誘われても3回くらい誘われてやっと行こう、と決めるからほんとじれったいと思う。 人が恐ろ…

変身

薬が変わって不安が強く出るようになった。はっきり言って、レキソタン6mgごときの頓服でどうにもならないほど私の中では不安が吹き荒れているのである。 こうなると、電車の静かな秩序を無視して叫びたくなるし、私は私のままでは居られないなにか別のおぞ…

読み込みすぎてしまう、生(き)の声を

たぶん読み込みすぎてしまう私自身のせいだろうけど、Twitterとかblogを読むと生(き)の声だからか、後から精神的にかなりぐらぐらするんですよね。それですごくつらくなるんですよ。 スペースとかで話すとよりつらさはひどいものになりますね。やっぱり私が…

立ち止まることは才能

人生では立ち止まる瞬間/時期なんかがあると思うのだけども、それは発展史観からすればマイナスイメージが強いかもしれないが、そうではなくて、むしろ「立ち止まることは才能」だと思うんですよね。天から呼び止められてるわけですから。 それは、抗いがた…