また終わるために

いっしょにすごしたときめき

理解できない事が人間の橋である

彼はまた昨日ひとりで不安と戦っていたみたいだ(ブログに書いてあった)。どんなに一緒にいようと、どうしてもそれぞれの夜というのがあって、私たちは各々、その正体のない夜と戦う日もある。それはわかっているつもりなんだけど、とっても気の毒だという気持ちを禁じ得ない。

そういうときは、やさしくキスをして、扉を静かにしめて待つしかない。見守る、静観する。それが最大限の善処だろうと思う。理解できないということが、人間と人間をつなぐ唯一の橋だ。

私はもう彼に孤独な正体不明の不安や夜がやってこないようにとは願わない。ただ、そういう日に、同じように待っている私がいることをほんの少しだけでも、思い出せる瞬間がありますように、と願うのである。