また終わるために

いっしょにすごしたときめき

なにもかも気の毒でいたたまれない

彼も、彼の労働も、私も、彼と一緒にいるときの私も、なにもかも身につまされるほどに気の毒で、もう行き場がない。

私は普通の暮らしのなかでふつうの努力らしいことや、生活を営んできて、この次も出口などなく、入り口ばかりで、本当に行き場がない。あきあきする扉を何度開けてきて、そのたびに、入り口、入り口、入り口……。

彼は私を一人でいるつらさをごまかすために、もとから裏切るつもりで選んだらしい(日記に書いていた)。もう信じられないが、心は穏やかだ。喧嘩らしいこともしない。けど、もう長くはない気がするんだ。私が、彼を信じきれなくて自爆してしまうだろうから。彼は強くて、私はその点弱い。彼からどうしてもらったら、信じていけるんだろう。ついていけば行くほど、彼には泣かされるような、つらいことばかりが待っている気がして、もう気力が出てこないんだ。