また終わるために

いっしょにすごしたときめき

憧れは理解からもっとも遠い

一冊の本に恋したことがあるか。私は読む前から恋しては、憧れ、もう満たされる。

側に居てくれる静な崇拝者。こんな存在は人間にはできない。なんというのだろう、私の大好きなアイドルが、急についてきたような。そういう感覚に近い。

だから、キスもセックスもしなくていいほど満たされるのであるのと同じく、私は、真剣に言うのだが、良いと直感した本は、ある意味では読まなくても私を満足させる存在なのである。これは、私が欲張りだからというよりは、単純でとても純情だからだと思う……自分で言ったら変でしょうけど。しかし、虚心坦懐そう思うのです。