また終わるために

いっしょにすごしたときめき

無題の春

もう春は、無題のまま失われようとしている。

彼は今その中で眠っている、名もない春の中で。私は、今日ごみ捨てのタスクをサボったそんな彼のことを考えて、眠りこけた姿を眺めている……私ももしかしたら、名もなき春に没入しているかもしれない、この私にも、もちろん名前はない。

今年もまた、1年間疫病のせいで、皆うつろな顔でぬるい家の中にこもることになるのだろうか。私は何を求めている?どこへ行きたいか……それを口に出していいのか?彼は眠っている、ダイナミックな睡眠の中にいる。私ばかり目覚めて居て、何を待っているのだろう?名前のない日々。私だけが怪物になっていく。