また終わるために

いっしょにすごしたときめき

傷つきやすいまま、大人になったっていいじゃないか

傷つきやすすぎて、生きづらい。

深夜になにかから引き揚げられたかのように目が覚める。そして、洗濯物を干す。夜の紺碧に浸された衣服たちは、きっと乾いた後も暗闇の匂いがするのだろう。私のまとうものは暗闇で、それを人々はいぶかしそうに見つめる。

日常になっている習い事の教室内でもそうであるように、私は常にすでに異邦人だ。なぜだろう、人並みにこつこつとやり遂げてきただけだというのに・・・・・・。悪意が暗闇の匂いに引き寄せられているのだろうか?

言葉がかわいそうになる・・・・・・、いい加減引き止められているわけにはいかない。有象無象のお花畑、で満身創痍。蹴り散らしてやりたい、冷たい花々。

眠る前に、深夜の上空を旅客機が飛んでいる音がした。その飛行機は、星々の間を縫って、どこへ向かうのだろう?底なしの夜空に吸い込まれないまま・・・・・・どこへ?

迷わないのも、恐れないのも、愛するほどに切ないのも、皆、暗い空に沈むビルのライトにかかる溜息に変わる。ふーぅ、と息を吐いても、ビルはずっと立ち並んで暗闇に砂糖をまぶしたように光っている。

そんなに、悪くない。傷つきやすいまま、大人になるのも、そんなに悪くない。今の私は、きっとずっと見分けられるようになっているはずだから。私の見つめるべき世界がいつか、花ひらくように私にやってきますように、すぅっと。