習い事の宿題を片付けるのと読書のために、カフェまで出掛けたものの、憂鬱で苦しくてつらくなったので、おざなりにして帰宅した。
父親は、癌(ステージ1)になったらしい。「女の人から全部奪って、それから幸せになった男の人は少ないよね、と思ったよ」と、私はお見舞いの言葉を口にした。電話の向こうで父親がなるほどな、と吐息混じりに言った。
私はというと、もうどこにも行けない感慨である。組織で働く社会人にはどうしてもなれない。それは分かってる。だからってそれをなにかの罪などとは負い目に思わない。私みたいな人間がいたって、かまわないのだから。
ただ、憂鬱で死にそうなのである。