また終わるために

いっしょにすごしたときめき

変身

薬が変わって不安が強く出るようになった。はっきり言って、レキソタン6mgごときの頓服でどうにもならないほど私の中では不安が吹き荒れているのである。

こうなると、電車の静かな秩序を無視して叫びたくなるし、私は私のままでは居られないなにか別のおぞましい存在になりそうで苦痛しか感じないのだ。

カフカ『変身』のように明日起きたら役立たずで気味の悪い虫になってしまっているかもしれない。愛する人もなく、愛してくれる人もない、惨めでおぞましい虫。

普通変身とは、上位の存在になることを意味するのに、何故カフカはよりによって虫への変化を『変身』と名付けたのだろう……まるで社会生活失格の烙印や立場を自ら欲しているかのようではないか。それほど労働イヤイヤ期に入っていたのかカフカは笑。ちなみに私はもう何年と労働イヤイヤ期で、これからもそれは続く見込みなのです。悪しからず。