また終わるために

いっしょにすごしたときめき

わたあめに、画鋲 ~私の苛立ち編~

こんな気持ちは久々だな……なにもかも鬱陶しくて、なにもかもパロディで、なにもかも苛立たしい。

エレベーターは1人で乗って、急ぐ。急ぐ口実はうまくは拵えられないけれど、誰もいないから安心する。何が私の今と噛み合わなくなった原因なのか。優しさや気遣いすら、辞退したい。駆け足でエスカレーターを昇って逃げ込んだ先の、改札口に引っかかってさ。ピンポーン!私は貴重品を落としてしまったから、また逆戻り。「電車乗ったから本当はもう一度支払いが発生するんです」「そんなのおかしい!神に誓って、おかしい!」ああ、人生から降りたい。

花粉症がじわじわ私を憂鬱へ押し込んでしまって、痒いのなんの。痒すぎて痒すぎて、神経質な人生の出来事へは手が届かない。馬鹿みたいだ、なにもかも。どこへ行ってもわたあめに画鋲の霧がかったやさしさ。永遠の換喩。そのあわせ鏡に私が複製されてどの私も私をからかってる。会いに行ける私は居ない。会いに行ける誰かも居ない。

永遠トラップの鏡に映った複数の私と私は情けなくも一緒にいる。