また終わるために

いっしょにすごしたときめき

夜をこめて

この時間に目がさめていると、どうも得したいのか損したいのか決めかねる。

例えば今から英語の宿題しちゃうとか、本を開いて読んじゃうとかなら、私はいい感じなんだよ。けど、そうしない。そうしない私はなんなんだ?この時間に目がさめて、夜に放り出された広大な空気の中の芥子粒みたいな、この私は?

昏(くら)い気持ちになってくる。夜の考えは朝起きて見直すととんでもなかったりする。それはわかってる。けど、誰かといっしょに話したいだけなんだ、夜のマントに隠れながら、虹色のバスを待つ心地で。会話はいいな。そこに居ながらどこへでも行けそうでこわい気持ちと嬉しい気持ちのまま、そこに居るなんて。

私は一生からっぽなんだろうな、たとえ言葉をひらひら咲かせても、そこは乾いた音がするだけで。けど、あなたがいてくれると、私の中でかたかた、と音がするんです。それは、ほんとうなんです。