風呂ハムレットというのは、毎晩入浴するのを躊躇ってためつすがつもんどりうっては、けっきょく入浴を怖がって「入るべきか、入らぬべきか。それが問題だ」と神妙になる私のことなのである。
私は入浴が本当に苦手で、どうしても怖がってしまう。
色々原因やその心理機序を考えたのだが、どうやら風呂に入らずにいるというのは一種の自分ネグレクトらしく、それをいわば見て見ぬふりをしたあとのタイミングで入浴をすわやっと実行するので、なにかその行動規定に理由があると思ったんですよね。じゃあ、それはなにか?
どうやら、鬱に苦しんだ私の人生をやっと光が助けてくれて救われるといういわば一人芝居による自己証明にしているかもしれない、と気づいたんだけどどうなんだろう?色んな複合的理由がそこにあるけども、これも理由の一部になっていると思いました。最終的に言えるのは、私はどうにかしてあの10代20代で味わってきた艱難辛苦から救われたい、という一心だったんだなということなんだけど、今も習慣的に、私は暗闇の中ひとりきりで独り相撲をとっているんだなと思ったよね……つくづく気の毒な私!
入浴が怖いというのは、ひとつの哲学になりつつあるるんよね。鬱が私にとってひとつの哲学であるのと同じく。
たぶんこの先も入浴恐怖と風呂ハムレットについては、千々に乱れて文章をしたためていくと思います。