また終わるために

いっしょにすごしたときめき

【人物】しのてゃ

適切な愛なんていらないの、私を特別にしてくれるあなたからの不適切なほどの強い愛が本当だから。

適切な世界における不適切な私を持て余しつつ、非常に微妙なバランスで可憐さを保っている少女のような女子だと思った。

とても華奢で、使い古された言い方だけども秋の小枝のようにぽきりと折れてしまいそうなほどだ。

声色は落ち着いていて、この方はよく眠りそうだなと何となく感じた。

適切ほど、我が身を責める相手からの所作はないのに、不適切な私は……いや、決めないでおこう。もしかしたら、相手の方が適切ならざるかもしれないという希望を、忘れないでおこう。

愛しいものたちからの、「ふつー」を受け入れられない彼女。少女のような可憐な容姿から想像し難い熱情、不適切なほどに。

【人物】ぶすびじょちゃん

男子を見るセンスは正直微妙だけど、ハンドルネームのセンスがいいなと思う。

取っ掛りはハンドルネームだったな。振り切れた人が好きと言い切るから、ようするに刺激的であって欲しいし、ありたいだろうし、退屈なんて軽蔑に値するんだろうという価値観をみてとった。

それでいいよ。若い女の子の「だって好きだもん」は、無敵なんだ。誰も止められないし、止めたって無意味だから。

面白さがすべてで、「好き/嫌い」がすべて。なかなか芯が強い。

チーズケーキ、今度こそ一緒に食べよう。ふわふわだよ。

【人物】少食さん

思ったより、さわやかな印象を抱く。

目元も写真よりずっと明るいし、なにより私がよからんと思っていた肌の調子なんかもとても映えてみえた。

話すと、受け身に話を引き出すことが多く、これは別にコミュ障でもなんでもないと気付かされる。「僕はコミュ障だ」なんて、とんでもない誤解だよ……もう少し堂々としていてもいいくらいだ、控えであることに、過ぎたることなどなく、それを十二分に承知しているのなら、それはコミュニケーションのレディネスができているのだから。

頭の毛量は、本人の自覚通りだった。カンパでも募って、プロピアしかないな。

でも、本当に良い方です、良い方はいいね。

【人物】KKさん

不器用でじつはとてもシャイな方だと気づく。

なぜなら、自分は器用なんだと振る舞うつもりで、独特の声の響きをさせて、少しの恐れがそこに含まれていたからである。

本当は、とても気遣いで、とてもシャイなんだ……だけど、東京へ私と他の方々合計5名で集まった時、初対面の若人を前にたじろぐわけにもいかず、彼は堂々としていようと懸命だった。それでいい。

一方、私は何も緊張などせず、間違うわけでもなく、ふつーすぎて逆に彼の気を遣わせてしまったように思う。ごめんなさい。

彼は、色々とがった話をつぶやきつつも、じつはとても他者の脅威を知っているし、その人を退屈させまいと、とても気を遣う人柄だよ。

だけど、私は、本当はもう少し安心した顔の彼が知りたい。次こそは、その誰も見た事のない顔、見られたらいいな。

大阪→東京NIGHTS

いつか、私の渇きが癒えると信じて東京へ向かう。そこで待っている初対面の友人たち。と、いつも大阪に来てくれる同い年ドクター♂。

今回はワタクシからまいりますのよ。

東京の夜は星が見えないものの、人々の灯りで明るいらしい。私とあなたたちとの間の光、町あかり、瞬きの火花。

私は間違っているかもしれない、だけど

組織に所属していると自分の粗が目立って、苦しくて仕方ない。

私は間違っているのかもしれない、だけど、もうここにはいられないから、上司に異動の相談をした。本当は退職して元の何も無い暮らしに戻ろうかと考えたが、自分を見放す訳にはいかないので、少し希望を持たせて自分に投資することにした。退路を完全に断つわけにはいかないから。

自分が自分を信じて望みをかけずに、誰が望みをかけるかね?まずは私が、と率先して信じないでどれをだれを信じるんだ?

たしかに粗は目立つ、けど、最後まで最善尽くして抗うんだ……諦めの悪さは、きっと後で生きてくる。

私は不惑の歳になったけど、惑わず、なんて嘘だよ。迷いと手探りの連続。これが人生、今が人生。

人生。息も絶え絶えの大事業。

地上の心

今朝起き抜けにやつらの顔が浮かんで、げんなりした。やつら、とは職場の敵か味方かはっきりしないモヤモヤする2~3人のことである。

そういうのを、フレミニーというらしい。馬鹿らしいけど、ま、そういうことで、私はそいつらにもやもやする気持ちに蓋をして追いかけたり、追い回したり、アタッチメントな姿勢であえて接している。

すると、やつらがげんなりし出す。私の今朝の気持ちが転移したのだろうか、とにかくそうなる。

名前は伏せるけど、同じ女性たち。女の敵は、女、なのである。

朝起きると全身に重力が戻ってくる感覚になる。点描される世界。なんて失望と絶望の明るい朝なんだ、しかし雨が降ってきた。気持ちが塞ぐ。それとはお構い無しに、時計は律儀に進む。朝は何故か時が早い。曇天の向こうが晴れているなんて、地上に縛られた人間にはわからないことだ。お金のために働く。お金、これ欲しさに魂は汚れてしまう。綺麗な偽物の幽霊たちが、会社で待っている。この「待っている」というのは、銃口を向けて、という意味だ。

私は、的という記号でしかなく、組織の中での個性は病なのである。だから、心なんて言うものがいかに邪魔なのかということばかり考えてしまう。なんのために存在するしくみなのだろう、心とは。不便じゃないか。

涙はお預け。悲しみの向こうに、両手広げて休日があるはず。悲劇なんて、おととい来やがれ。

神様、そりゃないぜ

自転車の後輪がパンク。携帯電話を失くす。お気に入りのイチゴのカップを割る。

どうしたんだ、どうしてだ、どういうことだ?人生からもう「マキノは降りろ」って言われてるんかな。神様、そりゃないぜ・・・・・・・なんとなく、ひとはこうしてこういうことが連続するなかで、つまり、日常的に悪いことが重なっていくことで、ふっと死を想い、いつしか願うようになって自殺するんだろうなと思えた。

なにか急に思ったんだけども、不惑の誕生日が近づきつつあるから、こういう悪いことが重なっているのかな、と考えて泣きたくなった。なぜ、私の誕生日のせいでこういう悪いことが重なるいわれがあるのか。どういう因果だというんだ?

親不孝も不人情も人非人も私には今に始まったことではないのに、慣れているはずなのに、人生全体からぼんやりと誤解されると張り裂けそうだ。

苦しんだり、悩んだりすることばかりだな。

誕生日くらい、ささやかに、愛を願えたらいいな。もう少したってからだけども。

こんな汚れっちまった惑星に、天使が

晴れた午後の4月おわりに、私は公園を歩いていた。美しさは私には響かなかったが、それはひとえに私が汚れているからであった。

ウォークマンで音楽を聴いていた、この世の真理が軽快に歌われるような、そんな音楽を。私はそんなに澄み渡った空のような中で待ちぼうけを食らっていたのかもしれない。なにか素晴らしくいいもの、に対する期待を捨てられず生きている人間のひとりとして。

そこへ、にこにことした小さな2、3歳くらいの男の子がみえる。未来と自由を含んだようなぷにぷにの頬が、私に近づいて来たかと思ったら、まさか私の左手をグイッと握った……!そしてそのまま公園の進行方向へと前進していく。驚いた。いい予感しかしない!「どうしたの?どうしたの?」と叫ぶ私は喜んでいた。

男の子は、公園に一緒に来ていたお母様と妹のいる所へと私を連れてきた。そして、ぱあ、っと私に向き直り、にこにこしていた。

人生の美味しい部分を教えてあげた!という満足を現すようなかおをしていた!私は衝動を抑えられずに、「どうしたの?遊んでたの?」と、からかうようにきいた。男の子はにこにこ笑うばかりで、何も言わなかったが、私の脚に抱きついて、力の限りでハグをしてきた!

こんな地上の天使……!天使が突然私に訪れた日!こんなさりげなく何気なく!

私は彼の頬にふれた!頬はさらさらとしていて、柔らかい!使い古された言い回しだが、桃のようだった。幸福の予感を余すところなく膨らませている、頬!

幸福はついに何も言わずに、微笑みだけで居なくなってしまった。お母様と、妹は、私を始終見詰めていた!母親は常に心を配りつつ、そばに居た。

春の気配は、もう夏の木陰に潜みつつある、晴れた午後だった。

こんな惑星なんて、もう汚れっちまったのに

永遠にこういう夢をみるのだろうか。

父親に怯え、私はそこに居続けるしかない夢。父親に怯えるから、剣道を始めたことをはっと夢で思い出して、剣を手にする。しかし、それでも、まだ怯える。

私は何時までそこに居続けるのだろう?そこは私の居るべき場所でないのに。そこに私は居るべきでないのに。

父親にとっても、弟にとっても、私は不要だというのに。ろくなことの無いこのゴミのような扱いに、私は我慢し続けることを強いられて、これはなんだろう?負債と判りつつ、この時を引き受ける人生なんて。

銀河の底へ棄ててしまいたかったよ。こんな惑星(ほし)なんて、こんな惑星なんて。