また終わるために

いっしょにすごしたときめき

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

やまない風の日

風が強く吹き荒んでいる。ごうごう、ざわざわ、びゅーびゅーと。 私の胸のうちにもこのような吹き荒ぶ風が起こる。胸に嵐を抱いて、ストーブに暖をとっている。今日いきなりのこの風は、私の祖母の呪いかと真剣に考えた……私は今年亡くなった祖母の葬式を避け…

また裏切るの?

何度確認したら、私は安心して眠るんだろう。もう裏切らない?また裏切るの? どういう心を持てば、おそれずに彼と、いられるのだろう。 今日から彼が帰省していて私は一人。今、静かにハンバーグが焼けるのを待っているところ。一人で食べるハンバーガーは…

残酷な現実が不安にさせる

彼は残酷だ。若いからかもしれないけど。 だって、ゆうべもTwitterで誰かと電話したかったらしく、相手を募集していたし、インターネットでは、すべからく私以外の別の誰かを探している様子だから。何て残酷なんだろう! 私はひとり、駅のホームに取り残され…

街中が恋する

洗濯物を干したベランダからみた景色は、同じみだったけど、幸福を数えてみたくなる今日はクリスマス。 彼からくまのぬいぐるみをもらった。可愛くてゆうべはこのくまと一緒に眠った。

自販機の政権争い

自動販売機には、自動販売機なりに政権争いがあって、たとえば水550mlが110円とすれば、150mlは100円。いや、これは経済学というより、政治だと私は思うのだよ。 たとえばをもうひとつだすけど、今の彼は旅の帰途についていて、携帯電話が機能不全になってTw…

薬と、彼と、お父様と、私と

彼はよくお父様を心配させては、お父様はそのふっくらと焼き上がりたてのパンのような父性で彼を受け止め、包み、支えている。私はあくまで血のつながりはない人間だから、羨ましくその様そうを見つめ、彼を少し恩知らずな素行の猫のようだと感じている。 こ…

ふたりでまた行きたいね

いつかまたふたりで行きたいね。窓の外には雪景色がひらけている。眩しく目を射る白銀。列車は鈍行でうちへと向かっている。 乳白色のロマンチックを含んだ空色が本当に、いい。ここから雪が降ってきて、私たちの生活を、日々の汚れを、人生の汗を、きれいに…

雪は続く

この雪の続きにわたしと彼のうちが待っている。雪の続きに。だから、さよならなんて、意味がないんだ。

冬の旅だち、ありがとうおうち

旅は帰宅して自宅をほっとするものだと感じるためにあるのだと、わかる。一息ついて、まぶたに映写される旅情に心を憩わせながら、こここそ私のホームだ、と安心するための旅立ち。歌もそうだろう、沈黙を聖なる祈りだともう一度気づくためのものだろう。 寒…

落ちてく、落ちてく、落ちてく

落ちていく悦び。冬の、微妙に暖かいストーブのそばで、恋人のたてる寝息を聞いては、小春日和の柔らかいひかりを感じながら、無興味無関心の荒涼とした冬のなかを一人でぽつんとしてゐる。 落ちてく、落ちてく、落ちてく、落ちてく。眠気のなかに。真綿のよ…

幸福の味

沢山洋服がありすぎて、収納に困りながら彼と笑って相談しあう。幸福は、噛み締めれば噛み締めようとするほど、味が透明になっていくような、なんだか切ない気持ちだ。 幸福の味。私は満たされている。

”すべった”

彼が今日ODして、それをすべった、と言って私に報告してくれた。報告はありがたい。けど、いまはとてもみじめな気持ちだ。 隣の部屋で彼がツイキャスをしてギターを弾いている。どうしてこんなにみじめな気持ちなんだろう。からかわれているのかな、という気…

私のショートケーキ

寝コンボと言って、食べては寝るを繰り返す彼を放っておけばカビがはえるんじゃないかという心配と、ちょっとそこまで一緒に出掛けたくて、新居の近所をぶらぶらしに彼と歩いた(といっても、彼は頑なに自転車に乗ると言っては、歩くのを拒絶して結局自転車だ…

いちばん近い彼(か)のひと

彼は、とても気分に左右されがちだ。今日の彼は、不調だったらしく、不機嫌そうだったし、無愛想だったし、素直だけどとにかくつれない感じだった。 私は小心者だから、そういう彼に出くわすとおそれをいだいてしまう。……わたし、なにかわるいことしたかな?…

疲労と安堵

疲労と安堵とは、眠気のことなんだ、きっと。 引越しが終わった。とっても緊張したので、疲れた。さて、この大量の荷物、どこから始めようか?照明は、点いた。優しい引越し屋さんが面倒みてくれた。 彼は今日来ないと言った。薄情な人だこと!

またしても、またしても、またしても、混乱

引っ越しは明日に控えている。私は自分が正しいかどうか、とても不安だ。ぼんやりとした不安。こんな影のように伸び縮みしては、私を脅かすものと、一生付き合っていかなきゃならないのだろうか。 引っ越しさえ、済ませたら。そう考える。まるで死刑を待つ囚…

またしても、またしても、混乱

引越しの準備は、今日までそれなりにやってきた。けど、まだ足りないという気持ちに追い立てられて、不安ではあるし、混乱もしている。 こういうとき、彼とどこかへ行って二度と帰ってこれない場所へ行きたい気持ちになる。逃避。どうしようもないな、彼を巻…