また終わるために

いっしょにすごしたときめき

〇ックス・ブルー

水色に近い薄青色のことを、サックス・ブルーっていいますよね。伏字にすると、〇ックス・ブルー。一気に卑猥度がupする。〇のなかにこれだけはあてはめちゃったらまずいっていう文字が、サの形に似ているから、緊張してたんでしょうね、発音的にも誤解を招きやすいでしょうし。

以前、サックス・ブルーのワンピースをある服飾のお店にお取り寄せお願いしたことがあったんですけど、取り置きしてますよ、っていう連絡が来たから店舗に行ったんですね。そしたら、若々しい女性店員さんが、応対してくれて、私の取り寄せ伝票に書かれてる「色」の欄を読むときに、言い淀んでこちらをじっと気まずそうな半笑いをしながら見つめてきたんですよ。それで、「ああ、〇ックス・ブルーが気まずいのか」ってすぐにピンと来たんですけども、ちょっとその店員さんの面映ゆい感じが面白かったんで、とぼけてたんですよね。「えっ、と・・・・・・お色、は・・・・・・、あの・・・・・・(ごにょごにょ)」みたいな。楽しかったけど、だんだんちょっとかわいそうになってきて、とうとう

「あ、水色の分です」

って自己申告したら、おねえさんが(そっか!そう言えばよかったんだ!)っていう表情をありありと見せたんですよね笑。それで、おねえさんが、

「はい!そうですね、水色!」

って、本当に安堵したらしく少しのうれしさと恥ずかしさが一緒くたになった声で(わりとはきはきと大きめの叫びみたいに)言ったんですよね、私に。で、少々お待ちください、って言って倉庫に行って、〇ックス・ブルー色のワンピースを持ってきてくれました。会計の時変によそよそしい無表情だったから、人間のコントラストって強烈だなって感じたよ。

さっきから伏字だけど、サックス・ブルーのことだからね?

店員のおねえさんみたいに勘違いしちゃ、だめだぞ?