また終わるために

いっしょにすごしたときめき

うららかな眠気

本当は春の午後晴れた日は、胸が苦しくなってしまう。なぜだろうか。春の彩りの裏に訣別や別離の悲しい修羅が潜んでいるようで。その影が悲しくも切なくてたまらないのかもしれない。

私は眠い。冬以上に春が眠い。夢で、父親といる時も母親といる時も苦しみが別の形で同じふうにあることを教えてもらった。

柔らかい春の夜雨に花が散る。そして、新緑が芽吹く。夏への扉は、もう開きかけている。

けど、私はまだうららかに眠い。