また終わるために

いっしょにすごしたときめき

とても懐かしく思うよ

眠れない夜は、インクブルーに私を浸してそれでも浸しきれない自我の灯りを手がかりに眠る。

私の瞼は今日一日の映写機である眼球から、あの子の笑顔、あの人の思惑気な顔、なんかを浮かび上がらせて、私のフィルムに映った人々が、睫毛に憩う。たまに涙という人の作る最も小さな海で溺れてこぼれ行くこともある。

さびしくないふりは、もう終わり。