また終わるために

いっしょにすごしたときめき

【人物】夜くん、その2

理由なんてない、探しても、ないものはない。なんだか、私が私の全てを捧げて守るべきでそばに居たいと思わせる人なんだよな。

その弱さや、生きていくことの悲哀とか苦痛も、一緒に分け合いたいんだ。見守って、その行く末を見つめたい。なぜなんだろう、彼の弱さがかえって私をそう願わせる……彼の、家庭での不遇も不幸もいたみも、私は一緒に慰めあっていきたいのに。

どうしてだろう、この別れもおそらく理由が見つからないんだろう。夜くんにはきっと私みたいな人間が必要だと思うのに。それは、明らかに疑えない事実なのに。夜くんが、あと1歩勇気と決断で飛び込んでくれたらいいのに。いいのに。いいのに。死んでも、いいのに。忘れられない人。