私が「それだけ。」というときは、強がり100パーセントで、本当はあの人の全部が欲しいし、それが全部です、といえるほどのうまい交渉の技術(みたいなもの)を見つけることもできていないことの証左だ。
あの人は、私をため息でいっぱいにする名人で、まったく・・・・・・。さっきから既読ばかりで、返事がなくて・・・・・・。
「あの、距離って縮めると遠のくのが難しくなるから、人間関係ってそれでよくこじれると思うのだけれど、そういう時はとにかく正直に話し合うのがいいと思うのです。なので、しつこいけど、私はあなたを追いかけるのです」
もうつらくてたまらない。自分の正直ささえ、通用しない相手なのかもしれないと思うと・・・・・・。
つらい。的外れかもしれない。そうだ。でも、わからない。あの人は謎が多すぎるから。