また終わるために

いっしょにすごしたときめき

世界に嫉妬すること

ピカソをはじめとする現代美術の根底には、アート全体にもともと言えることかもしれないけれども改めて神の創造である現実世界のクリーチャーや、あるいはその世界そのもののあり方への嫉妬があるんだろう、という気がした。

私は芸術家とは、もとからある世界の在り方への嫉妬や激情がなくちゃ成り立たないお商売だと思っていて、とくに絵を描く人々にはそれが顕著なんだというふうに思う。

キュビスムも、シュルレアリスムも、世界にあるそのものの在り方への嫉妬が顕著だろうと。だから、多面的にみたい気持ちを欲望のままに2元世界(=紙)に表現したし、シュルレアリスムも、ようするに現実を超えたいという名前の意味からも分かるように、その欲望が起源なんだろうな……私、勝手にそう思ったよ。

 


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京都の夜が私に凄んできて、急いで帰宅した。とても濃度の高い暗闇だった。ルートヴィヒ美術展。家で苺を食べた。自作のコーンスープも飲んだ。買ったばかりのフロアランプが橙をこぼしていて……安堵に涙しそうだった。私、私はどうして生まれたんだろう?