また終わるために

いっしょにすごしたときめき

あなたで溢れる季節

夜くんはきっと来ないだろう。

私はきっと上手に正しいさよならが出来ないだろう。

夜くんで溢れる季節が私に復讐するみたいに訪れるだろう。私はその中を漂流するだろう……どこにもたどり着くこともなく。

今からすでにもう正しいさよならの仕方を知らない私自身の不器用をおそれている。私は夜くんに縋って、どうか居なくならないで、とないてしまうかもしれない。困らせてしまうかもしれない。夜くんばかりの季節で心が鐘を鳴らすみたいに、痛み出すだろう。

痛みの季節。私はそれを愛と呼ぶだけ、そうして私を手放さないでいる。