また終わるために

いっしょにすごしたときめき

正しいさよならの仕方を

私には分からなかった。たぶん、あの人にも分からなかったのかもしれない。正しいさよならの仕方を。

私は子供みたいに、あの人の誕生日祝いにケーキを用意しては、はしゃいでいた。けど、今から思えば、もう既にあの人の心は、私を切り捨てる方向に傾いていたようだった……なぜなら、なかなか繋がらない返信とか、Twitterとか、だんだんと薄く、薄く、より薄く、とあの人がフェイディングしていくのを感じていたから。私は怖くてそれを気づかないふりで続けようとしていた。子供みたいに近づくように振舞って、それでいて、あの人のフェイディングには大人の麻酔をかけていた。

つらかった。今もそう。何がつらいかって、あの人を我慢させていたんだという事実がつらい。